こばとの体育

2021.5

こばとの体育の特徴は、身体を動かすことの楽しさを味わうことを1番の目的としています。
生まれた時から運動が嫌いな子はいないはず。
恐怖心や苦手意識を持つ前に、楽しさを知ってもらいたい!
学年ごとの到達目標は設定せず、その時の姿に合わせた活動を行います。

年少の1学期はマット運動をメインに行います。
柔らかいマットの上で走り、転がり、跳びはね、這う…
日常生活では経験し難い、いろいろな身体の使い方の経験を狙いとします。
四つん這い(ライオン歩き)で後ろ向きに進もうとすると、
頭は足の間から後ろを見ていても、身体は前に進んでいく…、
そんなかわいい姿も見せてもらいながら、心身の力みをとっていきます。
様々な動きを経験する事で、無駄な動きや過剰な動きが減り、
幼い子特有のぎこちなさが少なくなり、怪我の防止にも繋がります。

年中・長では更に『友達との出会い』をプラスして進めていきます。
2人組や3人組での動きを織り交ぜながら、新しい友達との出会いと、共感する喜びを味わいます。
年少時に基本的な動きを充分に経験し、楽しさを知っているはず!
自然に『もっと!』という気持ちが湧いてきたら、
段々と小学校体育に向けた、マット運動や跳び箱・逆上がりに挑戦していきます。
技を綺麗にできるようになることが目的でなく、
結果的に運動が好きになってもらえるような時間にしていきます!
今年度もよろしくお願いします!

八角ジム

昨年設置した新しい遊具です。

のぼり棒は登れないと楽しさを味わうのが難しい…。

八角ジムでは周囲の梯子からのぼり、中央のポールから『降りる』経験ができます。

梯子状のため、好きな高さから降りられる事もポイントです。
梯子の上り下りだけでも、高さに慣れるという意味で充分に意味があります!
八角ジムで充分に経験を積むと、のぼり棒に登り始めた時に、
降りられなくなる事や、滑り降りの失敗による怪我を減らす事が出来ます。

円形の特性上、一緒に遊んでいるお友達と自然に目が合い、『共感』できる事も楽しさにつながります。

 

 

 

鉄棒

2021.6

『前回りと逆上がりでは前回りの方が簡単』そんなイメージから前回りを先に行いがちですが、
手が使えない状態で顔から前に倒れていくわけですから、当然怖いと感じる子が多いです。
逆を言えば、恐怖さえなければ鉄棒を掴んでいるだけで回れるので、
本人がやりたいと言うまで、回さない、絶対に怖い思いをさせない事が大切です。

園では逆上がりを先に行います。
前回りに比べて鉄棒の高さを感じにくく怖いと感じる子が少ないからです。
逆上がりで鉄棒の楽しさを味わったら、自然と前回りにも挑戦してくれます。

逆上がりの前段階として、鉄棒のぶら下がりを行います。
体と心の力みをとりつつ、体を引き付ける力を鍛えるためと、高さに慣れるためです。
ただ、ぶら下がるだけでなく肘を曲げる事(体を引き付ける)を意識して行います。
体の小さいうちであれば、肘が曲がれば後は回る方向さえ分かれば、頭の重みで自然と回転できてしまいます。

体が少し大きくなってくると、ある程度勢いをつけないと難しくなってきます。
片方の足を少し後ろにひき、肘を自然に曲げた状態で鉄棒の前に立ちます。
勢いが前に行ってしまうと体が流れて鉄棒から離れてしまうため、本人の額の前あたりに足を蹴りだすイメージで行います。
補助は腰~お尻あたりを支え、子どもの腰を鉄棒に近づけるようにします。
補助者が回しきるのではなく、できるだけ子どもが力を使えるように支えます。
子どもの手が離れた時にすぐに支えられるように、回している間も片方の手は常に触れているようにしてください。

鉄棒ができなくても大人になって困らない。でも『できたら楽しい!』

お友達がやっているのを見て『面白そう!』そして自ら挑戦!

 

 

 

縄跳び

2021.7

通常ジャンプをしようとすると、手を振り上げますが、
前跳びの場合は振り下ろす動作になり、幼い子ほど混乱が起こりやすいようです。

園では跳ぶ動作と回す動作を、別々に取り組んでいきます。
縄跳びを『跳ぶ』事に必要なのは、その場での“両足跳び”と“リズム感”です。

友達と手を繋ぎながら、歌に合わせてジャンプをします。
この一定のリズムで跳び続ける事が縄跳びに繋がっていきます。
2人組~クラス皆と、人数を増やして遊ぶと一体感も出て、自然と笑いが起こる遊びです。
ご家庭で行う際には向かい合って両手を持ち、視線を合わせて行うと、空中での姿勢維持にも繋がります。
最初は『前跳び』から取り組みますが、初めに片手で縄を持ち回してみると、ほとんどの子が後ろ向きに回します。
前や後ろと言ってみても、いまいち伝わりません。
その為、後ろから手を支え一緒に回す経験をします。前というのが少しわかってきたら、縄の片側を大人が持ち二人で一緒に前まわしをします。
可能であれば子どもが両手同時に回せるように、縄を2本使い大人二人でやると良いです。
慣れてくると縄がきれいに回るようになってきます。
その後一人回しに取り組んでいきます。
 
もし、回しずらい様子なら縄跳びの持ち手から少し離れたところを結ぶと、力が伝わりやすくなります。
また1回跳んだあと2回目の縄が回ってこない場合は、真下の位置で結び目を付けると、振りぬきやすくなります。
理想は焦らずに、間に空のジャンプを挟む“2跳躍跳び”ができると、その後の様々な技にも挑戦しやすいです。

夏休みは縄跳びを持ち帰ります。ご家庭で是非取り組んでみて下さい。